
ayat1181:今月のDJインタビューは今月のPick Upハコ」でもご紹介している浅草STELLAさんイチオシナンバーワンDJ、BSRさんをお呼びました。今日はどうぞよろしくお願いします。
DJ BSR :どうぞ、よろしくお願いします。
ayat1181:今日はいろいろと伺いたいことがあるのですが、まずBSRさんがHOUSEに魅力を感じたきっかけから教えてください。
DJ BSR :そうですね…僕のHOUSEのルーツは近田和生さんです。某ファーストフード店の有線のMCをしている人なんですけど、たまたま僕がよく言ってたTECNOのパーティーでレジデントDJをしていたんです。
ayat1181:TECHO…?TECNOのレジデントDJさんから何故HOUSEなんでしょうか?
DJ BSR :近田さんは本当にすごいお方で、TECNOだけでなく、DISCOからROCKから、本当にいろんな選曲でDJをする方なんですよ。近田さんの引き出しの広さはすごいです。もちろんHOUSEのDJをやることもあるんですよ。
ayat1181:そうなんですか、一つのジャンルにこだわらずにDJができるってすばらしいですね。
DJ BSR :ええ、近田さんがDJをしているときに初めてHOUSEというものに出会い、僕がDJを始めたいと思ったきっかけもそこからなんです。
ayat1181:BSRさんが多大な影響を受けた近田和生さんですが、様々なジャンルのDJをされる方なのに何故HOUSEに惹かれたのですか?
DJ BSR :単純に踊りやすいというところでしょうね。僕はお客さんとしてフロアに居ることが多かったのでお客さんが一番踊りやすくて聴きやすいHOUSEという音楽にとても魅力を感じたのです。
ayat1181:いきつけのパーティーがTECNOという事でしたが、TECNOのDJをやろうとは思わなかったんですか?
DJ BSR :HOUSEとTECNOは同じ四つ打ちですし、どことなく似た印象を受けるかもしれませんが、全く違う音楽です。たとえば「今日初めてクラブに来ました」「音楽のことはよくわかりません」というお客さんは歌が入ってる音楽の方が聴きやすいと思うのです。僕はそういった初心者の人にもクセ無く聴いてもらえるようなDJをしてみたいなって思ったんですよね。
ayat1181:なるほど…BSRさんはDJを始めてどれぐらいになりますか?
DJ BSR :9年目…といっても良いのかな(笑)最初の4年は宅DJ(*自宅だけでDJをしてイベントに出演しないDJ)だったので…4年+5年ってことにしておいてください。
ayat1181:4年もの宅DJを経て何故いきなりフロアに出ようと思ったのですか?
DJ BSR :ええと…やっぱり自宅だけじゃ物足りなくなってきますよ。上手くなってくるにつれて人に聴いてもらいたい、伝えたいっていう欲が出てきます。そんな欲が出てきたら素直に出しちゃうといいと思うんですよね。
ayat1181:ちなみにはじめて出演したイベントの事を覚えていますか?ぜひお聞かせください。
DJ BSR :ええ、もう…すごく覚えてますよ。僕のデビューは渋谷のBALLさんでした。さっきの宅DJの話からつながるんですけど、ネットでDJ募集しているのをたまたま見つけまして、それに飛びついて自分から右も左もわからない世界に踏み入れた…というかんじですね。
ayat1181:えええ!渋谷のBALLさんですか…それはまた敷居の高い…
DJ BSR :ですよね(笑)ど緊張しましたよ。さすがBALLさんという感じでHOUSEといってもいわゆる乙女HOUSE、胸キュンHOUSEと呼ばれる系統の音は全くなくて、土臭い系統の渋い音のパーティーでした。
ayat1181:あの、自宅DJから急にフロアでDJをすると決めて何か準備したことってありますか?
DJ BSR :うーん…特にありませんねえ。日々練習だけはしてましたし…漠然と「やりたい」と思ってた願いがかなうと分かってからはただひたすらに胸が躍って高揚してました。
ayat1181:ちなみに宅DJを卒業してフロアに「出る」と決めてからの期間ってどれぐらいでしたか?
DJ BSR :2ヶ月ですね。「うわあ、もう後に引けないぞ」って自分で自分を追い込んでみることも時には必要だと思うんですよ。そして、追い込まれた状況になっても、人間やる気と根性があれば意外になんとでもなるもので(笑)
ayat1181:いやあ…実際にそれを成し遂げてる人の言葉は説得力がありますね。
DJ BSR :いやあ…でもDJ初陣はレコード30枚でしたからね…今思うとよくやったなって思います。
ayat1181:ちなみにDJをやり始めてから何か自分の中で劇的に変わったことってありますか?
DJ BSR :そうですね…やっぱり人付き合いが増えたことでしょうか。あと、自分の好きな音楽の話ができる友達や、仲間と呼べる人たちに出会えたことですね。DJやイベントならではの連帯感とか友情って私生活ではなかなか味わえないですから。
ayat1181:BSRさんは浅草STELLAさんで4年もの長い間、「POWER OF HOUSE」というパーティーを主催していますが、長くイベントを続ける秘訣というものはありますか?
DJ BSR :秘訣……月並みですが自分が楽しむ事が第一ですね。これって当たり前のようで実はとっても難しいことです。長く続けば続くほど惰性が出てきたりしてしまって、やりたいからやるというよりは半ば義務めいたものになってきてしまって、そうなってくるともう駄目です。何をやっても楽しめなくなってしまいます。
ayat1181:その、半ば惰性になってしまいそうな時というのはやはりありましたか?
DJ BSR :うーん…その辺は本当に良い仲間に恵まれたなっておもいます。この仲間たちと次はどんなことしようかな?って考えるのが楽しいです。あと、イベントを重ねるごとに常連になってくれるお客さんもいらっしゃって、その辺はやっぱり浅草という土地柄、STELLAというハコ柄に感謝ですね。
ayat1181:ああー…いいですね、そういうの。しばらく忘れてました。そんな感覚。
DJ BSR :味をしめちゃうとやめられなくなっちゃいますよね。毎回小ネタ仕込んだりして仲間とお客さんと一緒に楽しむというのが最高です。今日来てくれた人全員と楽しめる空間を作るという目標があるので、毎回それを達成できるように自分がいろいろ企画したり、考えたり、仲間と相談したり…そういう時間が楽しいからきっと今日まで続けてこれたと思います。
ayat1181:ちなみに4年ものイベント主催を続けてきて一番良かったことって何ですか?
DJ BSR :えーっと…良かった事はあり過ぎて選べないんですけど、強いて一個選ぶなら他の都心のイベントとは一風変わった味を出せた事と、お客さんが朝方5時までガンガン踊ってくれることですね。
ayat1181:ああ、それは私も「POWER OF HOUSE」に行って感じました。なんで朝方まであんなにお客さんが元気なんだろう?って。
DJ BSR :うちの「POWER OF HOUSE」は朝4時からが本番ですから(笑)感極まってTシャツ脱ぎだすお客さんやスタッフもいらっしゃいますからね…いや、でもあれはDJとしては嬉しいです。「そんな脱ぐほど楽しんでくれてるのか!」って…。
ayat1181:じゃあ、逆につらかったことを教えてください。
DJ BSR :つらかった事はやっぱり私生活との両立ですね。仕事が多忙なときとかはついついスタッフへの連絡事項を忘れてしまったりして…イベントのことだけ考えていられたらどんなにいいだろうっておもいます。
ayat1181:そんなコネも何もない状態から自分の足場を固めてきたBSRさんですが、これからDJを目指そうとおもっている人へアドバイスを是非お願いします。
DJ BSR :まずは基本的なことなんですけど、できればアナログでDJをやりましょう。今はCDJという便利な機材がありますが、DJをやるならCDよりもアナログの方がきっと有利だとおもいます。なぜならアナログは1曲目がメインの曲、2曲目以降がそのメインの曲のリミックス…という商品があるのですが、そのリミックスがCDに収録されてない、「アナログ盤リリースのみ」という軽くレアな曲が隠れていたりするのです。
ayat1181:へえ、そうなんですか?それは知らなかったです。
DJ BSR :逆にCDのみの特別リミックスという逆のパターンもあるんですけど、アナログ盤のみリリースの場合の方が圧倒的に多いです。これだけでもう曲の幅に差が出てきちゃいますよね。人と同じものを流しても面白くないとおもいますし、自分の好きな曲1曲のなかなか更に自分の好きなリミックスを見つけるのが楽しいですよ。
ayat1181:なるほど…
DJ BSR :まんべんなく曲を聴いた中から自分の音を見つけてほしいから、伝統とか形式とか以前に自分のためにアナログ盤でのDJを目指してほしいなとおもいます。だって、曲選びの時点でハンデがあるっていうのは損ですよね。
ayat1181:そうですね…ちなみに、クラブの音楽やHOUSEをこれから聴き始めるという人はどこから手をつければいいですか?
DJ BSR :まずは聴きやすいボーカルものやピアノの音が入ったものからきいてはどうでしょうか?そして、買うときは事前に必ず視聴することですね。基本的なことですけど大事です。タイトル買いやジャケ買いはもう少し慣れてからでもいいので、レコードのオンラインショップなどでも簡単に視聴できますから、まず聴いて、そこから自分のお気に入りを見つけてほしいですね。
ayat1181:でも最近HOUSEと一言に言ってもいろんなジャンルがありますよね…
DJ BSR :そうですね。でも逆に考えてたくさんの中から選べるから自分の色や個性を出しやすいとおもいます。新しいHOUSE、古いHOUSE、いろいろありますけど、「こうでなければいけない」というルールはありませんから、まずはいろいろ聴いて見て自分のスタイルを見付けていけば良いと思います。
ayat1181:ちなみに、コネ知り合いも何もない状態からDJデビューをする為のテクニックってありますか?
DJ BSR :うーん…そうですね…まずは中ハコ〜小ハコのパーティーで常連になりましょう。出演者に顔を覚えてもらえたらレジデントDJさんやオーガナイザーDJさんと積極的に話をして、仲良くなっていくとそのパーティーでゲストに…ということがあります。
ayat1181:それは相当地道な活動ですね。
DJ BSR :そうですね。でもパーティーに通ううちにいろんな音楽が聴けるし、知り合いもたくさんできますし、音楽が好きならきっと大丈夫です。あとは、僕みたいにいきなり募集に応募して飛び込むのも手ですよ。今はmixiという便利なツールもありますし。これぞ現代っ子版DJデビューへの道って感じですね(笑)
ayat1181:ちなみに「POWER OF HOUSE」でDJデビューは目指せますか?
DJ BSR :なんだ、そんなの大歓迎ですよ!常に若手の育成に力を入れてますので一見さんでも気軽に声をかけてください。ただ、うちの「POWER OF HOUSE」に雰囲気と音の好みが合えば…ですが。…ついでに僕は厳しいですが(笑)
ayat1181:いやあ…今回は何だかかなり突っ込んだインタビューができて大変満足しています。今日はどうもありがとうございました。
DJ BSR :いえいえ、こちらこそどうもありがとうございました。aya_t1181の感想:
ちょうどこのサイトのユーザーと同じ目線での話が聞けたんじゃないかなと思います。
どうなのか聞いてみたいんだけどなかなか聞けない、教えてくれる人が居ないから
知ることができないという情報をたくさんインタビューできたと思います。
しかしBSRさんはとても気さくで話しやすい人なんですが、時折見せる
厳しい目線が決して馴れ合いだけでパーティーをやっているわけではなく、
メリハリとON OFFを上手く切り替えて渡り合える人なのだと感じました。













